会社の移転が決定!移転日前後でやるべき手続きまとめ

事業を成長させていく日々の業務とは別に、新たに生まれるオフィス移転プロジェクト。社内のメンバーのためにオフィスビルを探し、内装をどうするか考えることに集中したいはずですが、引っ越せば必ず必要になってくるのが、役所や取引先に対する手続きです。その手続きの膨大さから「いつ」までに「どこ」に対して「何を」届け出たら良いのか、移転経験者でさえも見落としがち。

そこで今回はオフィスの移転日前後でやっておくべき手続きを時系列にまとめてご紹介いたします。移転日が決まったタイミングでしっかりチェックしておきましょう。

なお、移転先を決めるまでの流れについては「移転担当者が知っておくべきオフィス移転の基本」をご覧いただくと、より一層理解が深まります。

移転前に進めておきたい手続き

★印がついているものは必須の手続きとなります。

1.郵便局


会社の移転スケジュールが確定し次第、速やかに郵便局へ転居届を提出しましょう。転居届は最寄りの郵便局で入手できます。窓口で手続きする際には、会社との関係がわかる社員証や各種健康保険証などを忘れず一緒に持参してくださいね。また、「転居届提出者氏名」欄には、代表者の氏名を記入し押印する必要があるのでご注意を!

★転居届
提出先:移転前の受持郵便局
提出方法:窓口への提出もしくはオンライン申請
持参物:会社との関係がわかる社員証や健康保険証など

オンライン申請はこちらから → e転居 – 郵便局

2.電話・インターネット回線


電話回線の移設も移転前に申し込み可能です。こちらも移転スケジュールが確定したら、速やかに申し込みましょう。既存契約の移設に限らず、新規申し込みや電話撤去依頼など、すべて連絡が必要です。

★電話架設申し込み
連絡先:116番

3.消防署


新しいオフィスの使用を開始する7日前までに、防火対象物使用開始届出書を管轄消防署に提出しましょう。内装造作工事(天井や床の変更、会議室の設置など)を行う際には、防火対象物工事等計画届出書を造作工事開始の7日前までに提出する必要があります。内装の設計・施工を依頼しているパートナーが手続きをしてくれることもありますが、念のため確認しておきましょう。

また事務所は非特定用途の防火対象物となるため、50人以上の社員が在籍する場合には防火管理者が必要になります。期間の定めはありませんが、移転前に移転先の管轄消防署に防火・防災管理者選任(解任)届出書を提出しましょう。防火管理者証の持参もお忘れなく。防火管理者の資格を持っている人がいない場合には、防火管理講習を受講し資格を取得する必要があります。

防火管理者は「防火管理に係る消防計画」の作成・届け出も義務となっております。万が一の状況に備えた消防計画を練った上で、こちらも管轄消防署に消防計画作成(変更)届出書を提出しましょう。

★防火対象物使用開始届出書
提出先:移転先の管轄消防署
提出期限:オフィス移転日の7日前
提出書類:管轄消防署の書式を使ったオフィスレイアウト図2部
提出方法:正と副の2部を持参

★防火対象物工事等計画届出書
提出先:移転先の管轄消防署
提出期限:造作工事開始の7日前
提出書類:防火対象物の概要表、案内図、平面図、詳細図、立面図、断面図、展開図、室内仕上表及び建具表
提出方法:持参

防火・防災管理者選任(解任)届出書(社員数50名以上の場合に提出)
提出先:移転先の管轄消防署
提出期限:オフィス移転の7日前
提出方法:正と副の2部を持参
持参物:防火管理者証

消防計画作成(変更)届出書(社員数50名以上の場合に提出)
提出先:移転先の管轄消防署
提出期限:オフィス移転の7日前
提出書類:管轄消防署の書式を使った消防計画書2部
提出方法:正と副の2部を持参

書類はこちらから → 東京消防庁 – 申請様式

移転後、速やかに進めておきたい手続き

4.労働基準監督署

労働保険関係は労働基準監督署にて変更手続きを行います。内容確認で移転後の登記簿謄本写しまたは賃貸借契約書写しが必要な場合がありますので、必要書類と一緒に持参しておくと良いでしょう。
特に労働保険名称・所在地変更届は、雇用保険事業所各種変更届を届出する時に提出が必要な書類のため、先に届出をしておきましょう。

★労働保険名称・所在地変更届
届出先:移転後の管轄労働基準監督署
(管轄外への移転であれば新所轄監督署、県外へ移転する場合は、旧所轄監督署へ廃止届を提出し、新所轄監督署へ成立届を提出する)
提出期限:移転後10日以内
提出方法:持参、郵送、電子申請

★労働保険関係成立届
届出先:移転後の管轄労働基準監督署
提出期限:移転後10日以内
提出方法:持参、郵送、電子申請

★労働保険概算・増加概算・確定保険料申告書、労働保険関係成立届
届出先:移転後の管轄労働基準監督署
提出期限:移転後10日以内
提出方法:持参、郵送、電子申請

★労働基準法に関する適用事業報告、その他に就業規則(変更)届、時間外労働・休日労働に関する協定届
届出先:移転後の管轄労働基準監督署
提出期限:移転後、遅滞なく
必要書類:労働基準法に関する適用事業報告
提出方法:持参、郵送、電子申請

★安全管理者責任報告
届出先:移転後の管轄労働基準監督署
提出期限:移転後、遅滞なく
必要書類:免許証の写し

電子申請はこちらから → e-Gov – 行政手続案内:労働保険名称、所在地変更

5.年金事務所

健康保険や厚生年金についての変更は年金事務所にて手続きが必要となります。新しいオフィスが現在の管轄年金事務所と同じ管轄なのかどうかで手続きに使用する書類のフォーマットが異なるため、必ず移転前の管轄年金事務所と移転後の管轄年金事務所を確認しましょう。

★健康保険・厚生年金保険適用事業所所在地・名称変更(訂正)届
届出先:移転前の管轄年金事務所
届出期限:移転後5日以内
提出書類:移転後の住所が確認できる書類(登記簿謄本写しまたは賃貸借契約書写し)
提出方法:持参、郵送、電子申請

申請方法の詳細はこちらから(管轄年金事務所が変わる場合は「管轄外の場合」をご覧ください)
日本年金機構 – 適用事業所の名称・所在地を変更するとき(管轄内の場合)の手続き
日本年金機構 – 適用事業所の名称・所在地を変更するとき(管轄外の場合)の手続き

6.銀行口座・クレジットカード


なるべく早く手続きを行いましょう。銀行により住所変更の方法が異なるため、オンラインで完結できるかどうかなど確認してみてください。窓口で手続きをする場合は取引印鑑や本人確認の書類を持参しましょう。
クレジットカードの住所変更手続きは完了までに時間がかかるので、移転日が決まったら早めに連絡し、必要書類を事前に準備しておくと良いでしょう。オンラインで手続きができるとベストですが、銀行と同様にカード会社によって申請方法は異なるため、本人確認が必要になるかなど手順も含めて確認しておくとスムーズです。

★銀行口座
手続先:銀行窓口、インターネット
届出期限:移転後すぐ
提出書類:通帳、口座のお届印、移転後の登記事項証明書、社判、窓口に行く人の本人確認資料(運転免許証や名刺など)

クレジットカード
手続先:郵送、インターネットなど
届出期限:移転後すぐ
提出書類:カード会社にお問い合わせください

7.警察署


社用車がある場合、車庫証明(正式名称は自動車保管場所証明書)の住所変更も必要です。内容確認に必要となる住所を証明するような書類(登記簿謄本や公共料金の領収書など)を一緒に持参しましょう。

車庫証明
届出先:移転後の所轄警察署
提出期限:期限は決まっていませんが、速やかに提出しましょう
必要書類:新しい住所を証明できる書類(登記簿謄本の写しなど)

移転後7日以内に進めておきたい手続き

8.法務局

本店移転登記とは、会社の本店所在地を変更したときに必要となる登記のことです。会社の本店は登記事項(法律により登記すべきとされている事項)となっているため、法務局に届出する義務があります。法務局の管轄が変わる場合は、移転前の管轄法務局と移転後の管轄法務局のそれぞれに登記申請書を提出する必要があるので気をつけましょう。その場合は移転前の管轄法務局にまとめて持参すれば新所在地の法務局に送付してもらえます。それぞれの法務局にわざわざ登記申請書を出しに行く必要はありません。

★本店移転登記
届出先:移転前の管轄法務局
届出期限:移転後2週間以内
提出書類:株主総会議事録、取締役会議事録

9.税務署


税務署には異動事項に関する届出を提出する必要があります。内容確認の際に、登記事項証明書や定款などの写しが必要になる場合があるので、事前に準備しておきましょう。

★異動事項に関する届出
届出先:移転前と移転後の管轄税務署
届出期限:移転後速やかに
提出方法:持参、郵送、e-Tax

申請方法の詳細はこちらから → 国税庁 – 異動事項に関する届出

10.公共職業安定所(ハローワーク)


雇用保険に関する手続きはハローワークへの届出が必要です。移転日から10日以内に届出をしてください。電子申請も可能なので、上手に活用しましょう。

★雇用保険事業所各種変更届
提出先:移転後の管轄公共職業安定所
届出期限:移転後10日以内
提出書類:移転後の登記簿謄本写し、労働保険名称、所在地変更届
提出方法:持参、電子申請

申請方法の詳細はこちらから → ハローワークインターネットサービス – 雇用保険事業主事業所各種変更届

まとめ

オフィス移転前後の手続きは法人としての義務として行うもの、法人として運用に影響するため速やかに対応するもの、など様々なタスクがあります。当然のことながら関係官庁への届出が重要なので、必ず期日内に完結できるように対応しましょう。

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